2016年12月05日

FEMDOM 花時計(十九話)


十九話


 館脇さんとの出会いとなった雨の夜。ゲリラ豪雨なんて言われるけれど、その夜も空の底が抜けたような雨でした。
 奴隷の体に火傷絵を描いてから数日、泣きべそにはやさしく接していたのです。お尻のおメメはすっかりもう肌色のテンテンに変わってて、乳首の周りもそうひどくはありません。けれど亀頭に描いた・・と言うより、煙草の火種で抉るように描いたおメメは惨たらしく抉れ、ひどいことをしてしまったという自責の念も少しはあった。
 こうしてお店にいるときだったり、館脇さんのお部屋にいるときの普段の自分からは想像できない、まるで悪夢の中の魔女のような私。その私を受け止めてくれる奴隷に対して、私は口では言えない何かを感じ出している。

 あの子はペット? それともオモチャ? 我が子への躾け?

 わけのわからない激情だけが湧き上がり、可愛くて可愛くてたまらないのです。

 九時になって携帯からメールしてみて、たったいま戻ったと聞かされた私は、嵐でお客のないお店なんて閉めてしまい、タクシーで向かったのですが、タクシーに乗るまでにすでにびしょびしょ。降りてからのわずかな距離でまたびしょびしょ。パンプスの中までずぶ濡れで玄関に立ちました。お化粧なんて流れてしまってひどいものです。
 そんな私を彼はバスタオルにくるんで抱いてくれ、雨の中を訪ねてくれた女王様に対するように、溶けるようなキスをくれる。
 とにかくまずシャワーして、彼のお部屋に置いてある下着に着替え、それにエプロンだけを着てキッチンに立ったのです。彼は夕食がまだでした。お店のお料理を温め直す程度のものでも、そうやって新妻みたいに振る舞うことが嬉しくてならないの。

 だって・・裸にエプロンなんて三十七の熟女がすることじゃない。
 わかっていても、それはきっと、少しなりと体に若さの残るうちに可愛いところを見せておきたい女心。いいえ年の離れた彼だから小娘に戻った私を楽しめていたのかも知れませんが。

 後ろから気配を消すように近づいた彼に抱かれます。
「ぁ、ほらぁ危ないからぁ、包丁持ってるからぁ・・ねえ」
「いつもありがとう、好きだよ紀代美」
「うん・・うふふ・・ぁ・・」
 穿き替えたばかりの真っ赤なパンティ越しに、生地を滑る手の感触がお尻全体にひろがって、あはんて声の出てしまいそうな快感が鳥肌を立てていき、私はお尻を締めて抗って気持ちを逸らすようにするのですが、それでも耳元にキスされて・・。
「ぁぁん・・はぁぁぁ・・」
 パンティの後ろから温かい手が忍び込み、私は流しに手をついて脚を開いてお尻を上げるの。
 指先はアナルをかすかになぞるように、閉じたラビアをそろりと撫でて、花谷の上からクリトリスを揉むように、そして花を分けて濡れを絡め、くちゅくちゅと膣口を揉むみたいにしてくれる。

「ああん・・いやぁぁん・・」

 私は・・自分で意識できるほど幼くなって、お尻を振って甘えています。そしたら彼ね、濡れた指先を私に見せて・・。
「ほうら、もうこんなだ、ヌラヌラしてる・・ふふふ」
「嫌ぁぁ・・恥ずかしい」
 ペロリと舐めてしまうんです。
「ねえ嫌だってばぁ、そんなの舐めちゃダメ。好きよ、大好き」
 そのとき彼はパジャマの姿。私は無我夢中で振り向いて、パジャマのズボンをブリーフごと下げてしまい、鼻先に垂れる穏やかな彼を、性感に据わった淫婦の眸で見つめ、頬ずりをしてキスをして、ほおばって・・喉の奥までングングしてる。
「紀代美は可愛い」
 素敵だわ。なんてやさしい言葉なの。彼のためなら何でもしてあげたいし、何をされてもいいと思う。

 私はまだ子供が産める。産んでみせる自信はある。
 生殖の本能が騒ぎ出し、泣きべそのときとは質の違う興奮が子宮の奥で逆巻いているようで・・。

 私は立たされ、一度ぎゅっと抱き締められて、腕の中でくるりと回され、また流しに手をついて、後ろから・・。
 パンティが腿の途中で引っかかり、脚が開かず、しょうがなくてお尻を突き出し、彼のモノが膣口に・・。
「あっ! あぁぁーっ!」
 貫かれた一瞬、アクメに昇るセックスです。
 突かれ、突かれ、私はお尻のお肉をたわたわ揺らし、ブラの上から乳房を揉まれ、母乳の準備をしろと言われるような愛撫に、目の前が白くなってく。
「ねえ・・ねえ赤ちゃんが・・できちゃうから・・ねえ」
「神様に委せよう。愛してる」
「はい・・はい! あっ! ああーっ!」

 熱い射精を私の子宮は吸い取るように確かに飲んだわ。

 私は奴隷を飼っている。それを承知の上で、何も言わず許してくれる。
 大きな器の中にいて、その人の子供を私は望んでいるのです。
 引き裂かれた息子のことを、これでやっと忘れられる。妊娠できることへの歓喜で、もの凄いアクメがやってきた。

 ご飯を済ませ、その片づけもしないまま、ベッドで抱かれていたのでした。
「そうか、焼き印までを」
「ひどい女だと思うけど、あの子の前では狂ってしまうの。可愛くて可愛くて、だから泣かせてやりたくなって」
「うん」
「そんな女でもいいの? あの子を捨てられない私なのよ?」
「それが器さ。紀代美のサイズだよ。紀代美は大きい。尊敬する。可愛がってやりなさい。やがて紀代美は・・ふふふ」

 その意味を私は理解してました。
 悲しいことですが、十九歳の年の差は、遠からず別れを連れてくるものです。
 その先ずっと泣きべそと生きていく。彼の子供を育てながら奴隷を飼って生きていく。それはどんな暮らしだろうと考えてしまうのです。

 深夜遅く・・というか、明け方早くに戻った私。
 奴隷部屋をのぞくと、泣きべそは、つながれたままの悲しい姿で眠っていました。
「お帰りなさいませ女王様。今日はお泊まりかと思いました」
「そうね。でも雨が小降りになったから」
「はい、お戻りいただけて嬉しいです」
「おちんちん、見せてごらん」
 立たせた奴隷の前に椅子で座り、包んだガーゼを取ってみます。
「あーあ、おメメが二つ・・穴が空いたみたいに抉れてるね。パンダというよりガイコツだわ。おまえには生涯、愛に満ちたセックスなんてないんです。こんなモノ、あってもなくてもいいような変態マゾのチンポなの。そのうち切ろうか・・あははは!」

 泣きべそは笑ったわ・・一生ものの刻印に悲しげに笑ったの。

 薬をつけてガーゼを替えて、パンティを穿かせてしまい。
「そこに寝なさい。お留守番のご褒美です。彼の味がするかもだけど、それも綺麗に舐めてちょうだい。中ダシされる気持ちいいセックスだったのよ」
「はい、嬉しいです。ああ女王様ぁ・・嬉しいです」
 悲しそうに・・それでも笑うあの子の姿に胸が熱くなってくる。彼への熱とは違う。だけどこちらも灼熱で、傷の治りがもどかしいほどイジメてやりたくてたまらない。

 けれどもう甘やかしたりはしませんよ。ご飯を食べさせ、体だけ拭いてやって、そのままお部屋で寝かせます。
 私に対して徹底して飢えさせておく。地獄の苦しみの後にだけ少しの快楽を与えてやる。そう決めていたんです。

 一週間また一週間、それでもさらに一週間。亀頭を深く抉った煙草の火傷は重傷で一月ほどしてようやくガーゼが取れました。乳首の飾りは綺麗になって、亀頭の周りのお線香のテンテンも綺麗になって。なのにまだ煙草の抉れは薄皮
が張った程度で赤くなってる。
 その週末、ずっと寂しかった泣きべそに、久々の調教を与えようと思っていました。

 真っ先に伸びた髪を断ち物バサミでザンバラに切ってしまう。

 首輪、手枷足枷、ウエストベルト、それに新しく加えたアナルプラグ付きの股ベルトを装着し、だけどまだ貞操帯はしてやれず、興奮した奴隷はビンビンに勃起させていて・・。
「お尻気持ちいいでしょ?」
「はい、感じて感じてたまりません」
「ふふふ、気持ちの悪いペニスね、ほんとガイコツ・・ふふふ、イキたいね?」
「・・はい」
 立たせた奴隷の顔を見ながら、乳首をそっとコネてやり、ペニスには触れずに睾丸だけを揉んやる。
 女王様、イキそうですと甘い声。
「もう? ダーメ、ずっとずっと射精禁止・・うふふ!」
「はぃ、辛いです・・ぅぅぅ」
 泣いちゃった・・たまらない・・ゾクゾクしちゃってたまらない。

 リードを引いて這わせて歩かせ、トイレに連れ込み・・便器の前に仰向けに寝かせます。
 口を開けさせた人間便器におしっこだけを飲ませておいて、便器に座ってウンチして、汚れたアナルのまま顔にまたがる。
「臭い? 吐きそう? あははは! ちゃんと舐めなさい! 拷問するよ!」
「はい、女王様」
 アナルへの舌舐めだけで私はもうアクメの手前。異常なほど性欲が昂進していたんです。

 そしてそれは奴隷の肉体もそうらしく、女王の臭い肛門を掃除しながら、ラビアの濡れを鼻の頭に感じ・・ペニスの先から精液を漏らしていた。
「あら漏れた・・あははは、男ってしょうがない生き物ね。漏らしていいとも言ってないのに。お仕置きだな・・あははは!」

 残酷がとめられない・・どうしようもないんです。   

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