2016年12月09日

自虐~ふたつの心を持つ女


二話


 美人というほどじゃない。でも男の標的になるカラダをしている。
 百六十六センチの肢体はのびやかで、三十三歳でもCカップの
 乳房は垂れない。陰毛がいやらしいほど濃い。ウエストがくびれ、
 そこから扇情的な白いお尻につながっている、エッチなカラダ。

 男に抱かれたのは高校のころでした。大学それから会社に入って、
 その間、何人かの男たちが勃つものを私に入れて果てている。
 だけど何かが違うと、ずっとそう思ってきた。私だって女です。
 恋もしたいし、抱いてくれれば可愛い声を発して達していける。
 二度プロポーズされたっけ。心が動かないといえば嘘になる。
 女体が精液を選んでいることは明らかだった。求めていると
 いうよりも選んでいる。狡猾なまでの駆け引きもしてきたし。

 そうやって人並みの女をやってて、それでも私は踏み切れない。
 二度目の求婚は三十歳になるときでした。ここでケリをつけないと
 そろそろもう次が危うい。わかっていてもどうしても踏み出せない。
 最後の彼と別れてから、セフレみたいな付き合いもあったけど、
 愛しすぎないよう、最初からブレーキに片足がのっていた。

 寂しくなるとオナニーしたよ。鏡にまともにアソコを映し、
 せつないまでに濡れる性器にいとおしさを感じたわ。
 そんなときです、はじめて主様の声を聞いた。私の中に男性が
 棲んでいて、その方は容赦せずに私に言うのよ。
『おまえらしくすることだ。おまえを隠すな』
 おまえを隠すな・・そうなれたらどれほどいいか。そのとき
 私は私の奥底で不満をためる淫婦の私を解き放ってしまったの。

 結婚なんて、もういい。私の穴から子が這い出すことはない。
 諦めではなく、きっとそうだろうと思ったし、自分を偽って
 生きることにも疲れていた。どうしようもない私に罰を与えて
 浄化していく。いいえ、淫らを隠さず生きていたい。
 カフェをやろうと決めたんだ。性別ではなく人の姿を見ていたい。

 露出もちょっとは考えましたが、私がまずしたことは、普通の
 パンティを残らず捨てて、麻縄の下着に替えたこと。二重にした
 硬い縄をウエストに巻き、そこからデルタを割って縄を降ろし、
 淫らな谷に食い込ませて、お尻を左右に分断して腰で縛る。
 苦しくなっても簡単に脱げないよう、縄パンティの上から
 きついガードルを穿き込んで、ふわりとしたフレアスカート。
 ミニではないから、そこは気にしなくていいのですが、そんな
 下着でお店に立って、たまらない苦痛と、たまらない濡れを
 感じて震えた。縄がくっちょり搾れるほど淫水を吸っている。

 どんなに感じたってオナニー禁止。お店が終わってシャッターを
 閉ざしてしまうとスカートだってシャツだって脱いでしまう。
 ついいましがた友人たちが座っていたテーブルの片付けを、
 縄パンティだけの全裸でします。一日穿いてた縄がアソコを
 刺激し続けて、乳房には鳥肌が立っていて乳首なんてカチカチで。

 もしもどこかにやさしくされたら、その瞬間イッてしまいそうに
 なっている。イキたい・・めちゃめちゃに狂いたい。なのに・・。

『もっと焦らせ。もがけ!』
「はい、ご主人様・・ああ辛い・・イキたい」

 誰もいなくなったお店の中で、私はへたり込んで泣いている・・。

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