2016年12月16日

自虐~ふたつの心を持つ女(十一話)


十一話


 ですけど、このとき私の中にあった気持ちは、ご主人様とは無関
係に・・玲子に肩を並べたい・・そんなことだったように思うんで
す。カフェのママとお客さん。ただそんな関係なのに玲子は自分を
告白し、ブログの中の淫らな素性を見せてくれた。追従して私がブ
ログをはじめている。
 いつだってそうでした。誰かが何かを持ちかけて、それに対して
私は態度を決めてきた。『だってそれはあなたが言うから』 そん
な都合のいい言い訳ができるんだから。

 ホールに立ってジーンズを脱ぎながら、とても目を見られずに私
は言った。
「見て。ついさっきもシャッターを閉ざしたお店の中で、こんな姿
でいたんです」
 玲子はうなずくでもなくただ黙って、目撃し記憶に植え付けよう
とするかのように見つめています。

 ジーンズを脱げば股縄パンティの中でももっとも苦しい麻縄が陰
毛さえない奴隷の性器に食い込んでいて、上を脱げばノーブラなん
だし、お乳が弾むようにこぼれます。
 ああ燃える・・頬よりも喉の奥が燃えていて火を噴くような息が
口から流れて出てくるわ。
 生唾が湧いてきて飲もうとするとゴキュっとあさましい音がする。
乳首が勃ってかちんかちんよ。お乳の肌にまで鳥肌がひろがって産
毛が逆立ち、お店の照明で金色に光っている。

「笑って玲子・・私はこんな女です。さっきまではこうしてね・・」
 厨房に置いた青いプラの洗濯バサミを、尖ってしまった乳首に寄
せて挟み付けて責めてやる。
「んっ! んんーン・・痛ぁい」
 息が激しく乱れだし、股縄の食い込む性器の底から淫水が噴き上
げてきそうな気さえする。
 そんな姿で私は店内を歩き回り、テーブルを拭いたりして、すま
したカフェのママの正体を晒していきます。

「嬉しいね夕子」
「はい」
「可愛いわよ」
「はい、ありがとうございます」
「ご主人様はなんておっしゃってるの?」
「はい、玲子様に笑っていただけ。もっともっと笑っていただけと」
「ふふふ、うん、淫らな姿ね・・ふっふっふ、淫乱だわ」
「ああ、はい!」
「感じるんだ?」
「はい感じます、ゾクゾクして・・ああイキそう」
「だーめ! そうおっしゃるのよね、ご主人様は?」
「はい・・あぅぅはぅぅ、感じる・・もうダメ・・」

 フローリングの床に崩れてしまった。

『どうした! 四つん這いだ! 縄を許す、お見せしろ!』
「嫌ぁぁん、嫌ぁぁん、ご主人様ぁ」
『夕子!』
「はい・・はい!」

 私は這って玲子にお尻を向けておき、腰のところで縛った麻縄を
解いてしまう。縄はべちょべちょ。ふっと圧力がなくなって、ラビ
アが開いて愛液があふれ出してくるんです。
「まあいやらしい・・洪水よね」
「はい」
「イキたいもんね? ご褒美に貫かれてイキたいもんね?」
「はい、イキたい・・ああイキたい」

『玲子や、可愛がってやりなさい』
「はい、王様」

『夕子、責めてもらいなさい』
「はい、ご主人様」

 歩み寄る玲子の気配に、私はさらに腰を反らせてお尻を上げたわ。
 玲子の両手が私のお尻の左右にのって・・いきなり舌先がヒクつ
くアナルを舐め上げます。
「はぁぁーっ!」
 一瞬にして達したアクメ・・私はつんのめって前へと吹っ飛び、
身を丸めてガタガタ震えて達していく。
 ほんの一瞬気もそぞろとなったとき、次には温かい女の体がかぶ
さってきたんです。
 全裸の玲子が抱いてくれ、洗濯バサミをしたままだった乳首を許
してくれて、だけど乳首に歯を当てて噛むんです。

 激痛でした。
「うぃぃーっ!」
「ふふふ、痛い痛い・・でも気持ちいい」
「はい、はい気持ちいい、気持ちいい・・はい!」
 玲子の指先・・指を二本まとめた指先が毛のないクレバスを這っ
たかと思うと、ズブリと根元まで突き立った。

 ご主人様の意思のまま、玲子に嬲られるという素敵な自虐を知っ
た私。それはレズではありません。私のご主人様への忠誠なのです。

 でもだけど・・ああ凄い、これほどのアクメを知らなかった。恐
怖にも似たアクメに目を見開くと、微笑む玲子の顔が四つにも五つ
にも多重していて、ぐるぐる回る。
 私は激しく痙攣している。フロアにお尻を打ち付けて全身ブルブ
ル痙攣していると自覚しながら、私はとうとうその言葉を発してま
う・・。

「玲子玲子、イク・・玲子、好きよ玲子・・ああ女王様ぁーっ!」

 それは私のご主人様への裏切りでした・・。

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