2017年01月03日

大江戸変態事件帖(序章の序章)


序章の序章

 ~江戸は深川、路地裏長屋。

 
「おはよーさん」
「あらまー、伊香瀬の旦那じゃござんせんか。今日も今日とて
すかんぴん? あっはっは!」
「うっさいわ、どうにか生きてら」


 てなことを言いながら尻でも揉んでやったりすりゃぁ、女は
たいがい大はしゃぎ。
 オイラの名前ぇは、伊香瀬安範(いかせ・やすのり)。
 長屋住まいの素浪人だが、自慢じゃねえけどお人よし。
 
 そんなオイラのお隣りさんに気のいい町娘がやってきた。
 エッチな名前ぇだ、お豆(さね)ちゃん。
 花も恥じらう十七で、深川きっての三味線屋の末娘。
 気立てはいいのにどういうわけかおっ父相手に喧嘩ばかり
で勘当された。

「おーおー、そうかいそうかい、親元離れてシングルらいふ?
そんじゃまぁ、オイラの仕事を手伝っちゃくれめえか」
 そんなこんなで意気投合。いまじゃ夕餉ぐれえは差し向かい
で喰う仲よ。


 ~さてと、あるとき。

 どこぞの番頭が訪ねてきやがった。お豆ちゃんがフロント係。
「あのう、もし。こちらが逝かせ屋アハン様のお住まいで?」

 おいこらてめえ、ぶった斬るぞ! あっはっはっ!

 そうよ、オイラが巷で噂の逝かせ屋アハン。伊香瀬は逝かせ、
安範を音読みしてみ、アハンじゃねえか。
 親にもらった名前ぇだけにどーにもならねえ変態暮らし。

「オイラに会いてぇってのは廻船問屋のお内儀かい?」

 今宵もまた逝かせてほしい女のもとへと駆けつける。
 性戯の味方さ変態侍、伊香瀬安範。寂しい女を救いに行くぜ。

 今回こりゃまたプロローグ。時代混乱、一見ハチャメチャ、
半パロ半マジ時代劇は次回からということで、予告編まで。

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