2016年11月14日

妻の性 シーン12

千原よしえ

 郷里で小さな学生寮を営む母が入院し、二月ほどの静養
を言い渡された。命にかかわる病気ではありませんが父を
亡くしてから無理をしてきたことがよくなかったようですね。
 それでその間、娘の私が寮母を引き受けることになる。
食事付きの寮ですからしかたがない。夫は東京。妻の私の
単身赴任のようなものでした。

 結婚から二年して私も二十八になる。そろそろ子供をと
考えて専業主婦になったばかりのタイミング。ちょうどよか
ったと言えなくもないのですが、じつはこのとき夫とちょっと
やり合っていてしばらく離れていたかった。夫という人は強
すぎて女の気持ちなんて考えようともしてくれない。いっぺ
んお灸をすえてやろうと思っていた矢先のことだったのです。

 寮は二階建てで十部屋。大学生の男性ばかり。親元を離
れてしばらくは寮で暮らす。たいだいが三年になると自立し
て出て行くと母は言います。彼女ができて同棲する子たち
も多いようです。
 寮は一階奥の部屋が母の住まい。十年前に父が逝った
とき、すぐ隣りにあった大きな実家を土地ごと処分して寮を
建て、母が一人で移り住んでいたのです。私はもちろん住
み込みです。若い男ばかりに囲まれる不思議な世界に正
直ちょっと興奮していた。みんないい子ばかりだし、君臨し
たがる夫と違って近頃の子たちはやさしいから。

 ともかくも、そんな暮らしがはじまって、わずか三日後の
ことでした。お風呂の横の洗濯場に三台並ぶ洗濯機を消
毒しようとしたときに、一台の洗濯機の洗濯槽に白いネッ
トが張り付いていたんです。脱水したときくっついて忘れら
れた洗濯ネット。だけど手にしてドキンです。
 スケスケのネットにカラフルな女性の下着が入っていま
す。ブラはなくパンティばかりが三枚。そのぐらいの量だ
から脱水で張り付いてしまったのでしょう。
 寮は女子禁制。女の子を入れてはならない決まりです。
 見てはいけないものを見てしまったような気になって、
それとなく洗濯場を気にしていました。案の定、一人の子
がこそっとやってきて持ち去ろうとするのです。
 川上くん。歳は二十一ですが浪人していて二年になった
ばかりです。その場で問い詰めるのも可哀想に思え、そっ
とお部屋を訪ねます。

「女装…じゃあパンツはいつも女物を?」
「は、はい」

 小柄で可愛い感じの男の子。本質的には男ですが女装
が趣味でパンティだけ女の下着を穿いてるようです。
 下着ドロではありません。買って穿いているときっぱり
言います。若い私に問い詰められて恥ずかしくてならない
らしく、真っ赤になって涙目です。
「いまもそうなの? 見せてご覧なさいよ」
 このとき私は楽しくて楽しくて。川上くんはとりわけやさし
く、母からも目をかけてやってほしいと頼まれていたから
です。母を気遣っていろいろと手伝ってくれてたらしい。
私は弟といるような気分になれ、姉としてのサディズムの
ようなものも感じていました。
 寮母に睨まれ、したかたなく立ち上がって部屋着のスウ
ェットを下げたとき、ピンクの総レースのパンティです。私
でさえ持ってない高級品。それがまた、真っ白で華奢な体
に妙に似合っていて可笑しくなってしまいます。

 女の前で恥をかかされ、なのに興奮してしまったらしくっ
て、勃起したペニスの先がマチの浅いパンティの前から
飛び出してくるのです。
「くくくっ、どうしようもない変態ねー、あははは!」
 体中が真っ赤。涙を溜めて震えています。可愛くてなり
ません。暴君タイプの夫に見習って欲しいほど可愛いの
です。

「泣かなくていいのよ、可愛いわ。女装を禁ずる決まりが
あるわけじゃないし、悪いことだとも思わないから。女の
気持ちになりたいだけだもんね」
 うんうんとうなずくのですが、そのときに大粒の涙が
ぽたぽたこぼれた。
 異常なほど母性が騒ぎ…いいえ、それはもうはっきりと
した私の性欲。そっと立って抱き寄せてみて、胸にすが
りついてくる彼の匂いまでが可愛くなって、勃起して飛び
出した若いペニスを撫でてあげた。
「あぁぁ、んっんっ…あぁン」
「女の子みたいな声ね…こうされて気持ちいい?」
 こくりとうなずいて、また涙をいっぱいためて…。
 腕の中で彼の体をくるりと回し、後ろから抱き締めてや
りながら、パンティを降ろしてしまって熱いペニスを握り
込んでしごいてやる。

「ほうら気持ちいい…もう出そう?」
「はぁい、出ますぅ、ああお姉さまぁ…気持ちいい」
「ふふふ、ダーメ。射精は許さないからね。もっとシテ欲
しければ…そこへ寝なさい。内緒にしておいて欲しいな
ら私にも気持ちよくしてくれないと」
 このとき私は部屋着のミニスカ。仰向けに寝かしておい
て顔をまたぎ、そしたら彼が真下から女の深部を見つめ
ていました。
 スカートに手を入れて黒いパンティを腿まで降ろし、な
ぜかすでにクチュクチュだった人妻の性器を顔にかぶせ
て腰を降ろした。 

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