2016年12月02日

FEMDOM 花時計


九話


 黒い鉄パイプで組んだ鞭打ち台は、分厚い木製の底板がついていて、人が乗ることで体重がかかって安定するものです。首輪や手枷足枷の金具と対になっていて、ざまざまな姿勢で奴隷を拘束できる。中心に太い支柱があって柱を抱くようなカタチになる。
 十字のアームに手枷を固定。両足を開かせて底板の金具に固定。首輪も支柱につないでしまえば身動きできない。
 少し変形したX字・・そして、上半身を少し前に傾けてお尻を突き出させるポーズにさせる。
 貞操帯もパンティも剥ぎ取ったお尻は妙に色白で、すでにもう怯えていて、尻肉がふるふる震えているのです。

 私の胸の奥で心臓が変な動きになっている。取り返しがつかなくなることへの決断。その緊張なのかも知れませんし、自分でも説明のつかない性欲の暴走なのかも知れません。

 まさに処刑を待つ奴隷の姿。泣きべその綺麗な後ろ姿を見ていて、私はまた、あのことを思い出していたんです。
 私は小学生、もちろん性毛なんてない頃です。
「おまえは子供だからわからないかも知れないけれど、女はこうされると気持ちいいものなのよ。ストレスが癒されて気分がよくなる。わかったわね!」
 床に寝かした子供の顔に姉はまたがり、白いお尻の底を押しつけて、息が できなくてじたばたするまで舐めさせられたものでした。泣いたって許してくれず、いつもお線香を手に脅すんです。
 「ほらほらアソコの中に舌入れて! 逆らうと乳首焼くわよ!」
 お尻なんて臭かったし、すっぱいアソコをどれだけ舐めさせられたことでしょう。
 そんな女のアソコからコイツは出てきた。虫も殺さない顔をしてオギャオギャ泣いて、あの女の乳首を吸った。

「・・ムカつく」

 バラ鞭を一度は握り、震えるお尻を見た私は、乗馬鞭に持ち替えた。
 パシパシとお尻の左右を嬲ってやって・・。
「捧げるって何をよ? おまえを虐待する私を慕う? 愛してるって、そのおっ勃つものを私のアソコに入れたいってことかしら?」
 私は全裸となっています。部屋着さえいらない気がした。異常なほどの欲情が燃えているのがわかります。
「お、お母様・・」
「もういい喋るな! 黙ってなさい!」

 パシンパシン。その度お尻がきゅっきゅと蠢いて、ぁふぁふと感じ入った声がする。パシンパシン・・パシンパシン・・そうやって赤くなってくお尻を見ながら、鞭なんてものをはじめて握って私だってどうしようもなく濡れてくる。内腿にお汁が伝う感じがする。
 「ふんっ、いいわ。だったら捧げてもらいますわよ、後悔しても遅いから」

 パシーッ! 
 「あうぅっ!」

 力任せの叩き打ち。お尻の肉がブルルっと痙攣し、腰がくねくね揺れるんです。女みたいな男のセクシー。あー、ゾクゾクする。鳥肌が立ってきて、アナルまでがひくひく蠢く気がしたわ。子宮がもがくことで淫液を搾り出してる感じがする。
 台に上がって後ろから裸身を添え、背中に乳房を感じさせて、手を回して泣きべその乳首をいじる。
「ぁぁん・・ぅふ・・」
「感じるのね」
「はい」
「ふん変態」
 それからうなじをぺろりと舐めて、耳たぶを噛んでみた。
 ゾゾゾっと泣きべそがよがり震えをするんです。手を降ろしてまさぐると、ペニスはギンギン。それがまたムカつくの。

 台から降りた私は、乗馬鞭をヒュンって振って、お尻に狙いを定めます。
「誰が快楽なんてやるもんか。よくも私に精液ぶっかけてくれたわよ。あの女の血を継いでる精液を。いくわよ!」
 パシーッ!パシーッ! 連打します。
 右も左もめった打ち。手首をきかせて叩きつけていくのです。
 左尻、右尻・・腿、背中・・また腿、お尻・・痛がってよじれる若い男の体。私はこのとき頭から血の引いていくような恐ろしい心の冷えを感じていました。
ブレーキが壊れてしまった。私はもう自分を止められそうにない。

「ほらもっとお尻を振って! いやらしくよがるんです!」
「はいぃ!」
 パシーッ!
「ぎゃう! ぅむむ・・痛いですぅ」
「そんなことわかってる! 黙ってろ!」
 パシーッ!パシーッ!
「ぐわぁぁー! ぐわぁぁーっ!」
 鉄の鞭打ち台がギシギシ軋み、綺麗だった泣きべそのヌードに惨たらしい腫れがいくつもいくつも。
 なのに私は、乗馬鞭を台にひっかけ、木製のスパンキングラケットを手に取った。打面に尖った鋲が植えられていて、きっと恐ろしいことになる。

「今度はこれね、本気でもがいてもらうわよ」
 ぺしぺし・・パァァン!
「あぎゃ! むむむ!」
 自由にならない体が暴れている。くくく、いい眺め。

 パァァン!パァァン!
「痛いぃぃーっ! 痛いぃぃーっ!」
 パァァン!パァァン!
「ぐわああーっ! ぐわああーっ!」
「ふふふ、すごい声・・可哀想ね」
 パァァン!パァァン!
「うわああーっ! もうイヤぁーっ! もうイヤぁーっ!」

「もうイヤ? あらそう・・捧げるってその程度・・」
 私はおかしくなっています。怒りなのか欲望なのか、残酷さがますます度合いを増してくる。
 パァァン!パァァン!パァァン!パァァン!パァァン!
 紫色に変色したお尻の皮がとうとう破れ、右からも左からも真っ赤な血が流れ出してくるのです。
 号泣してます。絞り出すように泣き散らし、体には脂汗が浮き出して、全身ガタガタ痙攣してる。
「お許しくださぁぁい! 助けてぇーっ!」
「まだ言うか! この変態!」

 それで私はお線香に火をつけた。手が震えます。自分が何をしているかもわからなくなっている。
 オレンジ色に焼ける細い火種を、皮の破れた血の中に・・。
「ひっ!」
 お尻がきゅってすぼまります。
「ふん、血はダメね、消えちゃうもん」
 濡れた先を折って、また火をつけて前にまわり・・。
「乳首がいいか・・ツンツンて焼いてあげるわ」
「ああイヤぁーっ! ごめんなさいぃ! 二度と失礼なことはしませんからぁーっ!」
 死に物狂いで顔を振ってイヤイヤしてます。涙が飛んで、後から後から涙が湧いてきてるんです。
「ダーメ・・同じようなことを何度も聞いたわ。もうダメよ、許せなくなっちゃった」
 私はにやりと笑いながら、お線香を持たない爪先で乳首をつまみ、コネてやり、怯える眸を楽しんで、それから乳輪ごとつまみ上げて乳首を尖らせ・・。

「ほうら熱いわよ、痕が一生残っちゃう。ふふふ・・」
「ぅぅぅ、お母様・・お母様ぁ!」
「うんうん、可愛い泣き顔だわ。ほうら焼ける・・ほうら・・」
「ひっ・・ひっ」
 喉の奥が啼いてるみたい。
 乳首の先に火種をツンと押しつける。
「うっ! うむむ!」
「反対側も焼きましょうね」
 ふーっと先を吹くと火種が赤く燃え立ちます。
「ほうら熱いよぉ、すごぉく熱い・・気持ちいいねぇ・・」
「ああっ! 熱っつ!」
 泣きべそは、私の豹変ぶりが信じられないような面持ちで、小さく焦げた乳首の左右を見下ろして絶句してます。

「これでわかった? 恐ろしい女なの私って。次はどこを焼こうかな・・肛門? そうね肛門を焼きましょう」
「あああーっ!」
「イヤなんでしょ? もうイヤもうイヤって言ったもんね?」
「ぅぅぅ・・」
 泣く目が弱い・・そんな感じ。

 ハンドルを少し回すと上半身が前に折れ、さらにお尻を突き出すようになる。お尻は血だらけ・・背中にも腿にも青タンが無数にできている。そんな泣きべそのお尻を奥を、私はしゃがんで見上げてて、きゅーって奥へめり込んでく肛門めがけて、お線香の先を寄せていく。
 股間に恐怖で縮こまったシワシワの睾丸があったのよ。
「タマがいいか? 肛門やめてタマにしようか? 亀頭がいいかな?」
「はい、お母様」
 消え入るような声でした。
「え? いいの? 亀頭でいいのね?」
「はい」

「ふふふ・・もう諦めたか・・ふふふ、やっぱり肛門・・」

 ヒクヒクしている穴菊の少し奥、睾丸との間のペニスの元根に、ツンではなく消えるまで押しつけてやったのです。
「きぃぃーっ!」
 鞭打ち台がガタガタ揺れる全身の硬直でした。
「あははは! 何よその声! あははは!」
「針もいるわね。それに一本鞭とか。物入りでたまらないわ。ふふふ・・あははは! いいわ、今日のところは許しますけど、以後心して喋りなさい!」
「はい、お母様」
「あははは! あー楽しい」

 泣きべその無惨な体をそっと撫で、お尻を撫でたら手が真っ赤。ゾクゾクする。うまく言えませんが、心のアクメのような心地いい陶酔感があったのです。
 後ろから素っ裸で抱いてやります。
「もっともっと調教するけど、ついておいでね。いい子になさい」
 たまらない。一瞬にして母性が騒ぎ、可愛くて可愛くて、私の方が狂ってしまったみたいです。

 何かが振り切れた。崖を飛んでしまった・・。
 次の日の私は、思考回路が停電していた。一夜明けた奴隷の体は無惨その
もの。眸が死んでしまってて、ぼーっと私を見てました。
 お店で仕込みを終えて、さあこれからというときに雨・・突然の嵐です。
今日は降るとは予報で知っていたけど、こうなるとは思わなかった。
 お客さんゼロ。九時ぐらいまでに入らなければ、その日はおしまい。そんなものなんですね。そして十時になった頃、風雨は一向に変化なく、そっくり余ったお料理のいくつかをタッパに詰めて、泣きべその餌を作っていたんです。

 と・・ドアが開いて、中年の紳士が転がり込んで来たのです。

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